今回ご紹介するのは、インディアン・モーターサイクル最後の名作ロードマスター1953年登録モデル。
本来インディアン・モーターサイクル社は1952年が最終ですので1953年は存在しない
本車両はデットストックという形で出てきたロードマスター

失われたアメリカン・ラグジュアリーの気配
1950年初頭、アメリカモーターサイクルが最も華やかだった時代において、インディアン・モーターサイクルが送り出したロードマスターは、単なる移動手段を超えた”旅する相棒”であった。
長大なホイールベースと流麗なフェンダーラインが描くシルエットは、当時の自動車デザインとも呼応し、まるでハイウェイを滑るクロームクルーザーのよう。

永遠と続くアメリカの国道をあてもなく流す旅
眼に浮かぶ

巡航速度にのった時、振動は収束し鉄の塊の機械が一つの生命体へと昇華していくかのようだ。
装備面では、当時としては豪奢とも言えるウィンドウシールドやサドルバックが装備された”長距離を優雅に走る”ロードマスターの名の通りだ。



細部までオリジナルに拘り仕上げられた逸品

特に幅広く柔らかなソロサドルは、当時の舗装品質が荒れたアメリカの国道を走らせるうえで、快適性を提供した。
旅の疲労を穏やかに受け止める度量を持ち合わせた。






搭載されるVツインは、インディアン独自の味わいを持つトルク特性を誇り、現代のハイパワーとは異なる”重く、太く、ゆっくりと鼓動する”
その感覚がライダーを包み込む。


希少なBUCO
旅するグランドツアラーには必須アイテム




1952年は、インディアンが一時代を終える年
1953年に登録された本ロードマスターは奇跡・・・超希少な歴史を刻む文化財と言えるバイクだ。
