今回ご紹介するのは、ブリティッシュ・ライトウェイト・スポーツの代名詞MG・TAです。
1937年式ですから戦前の個体であることは言うまでもありません。
MG・TAは3年間で3,003製造され、大凡1,000が今でも大切され存在していると言われています。
製造されてから今年で87年ですから幾多の修羅場を乗り越えてきた事は尊敬に値します。個体自身も引き継いで来られた方一人ひとりに心から感謝申し上げたいです。
私自身が戦前の車を4台乗り継ぎましたが、この頃の車は機械との一体感が有り、自分の感情がより濃く伝わる体験をなん度もしました。
それだけにただ乗る・・・と言うのではなく、相棒として友として人馬一体になって、五感を張り巡らせて彼の調子を感じながら走らせるという事が必要です。
最初はわかりませんが、段々と音や匂いや振動が分かるようになってくるから不思議です。
そんなの面倒で無理という方は、戦前には乗らない方が良いです。
今回取材したこの個体は、オーナー自らが輸入し、メンテナンスを重ね。改良改善をしてきた個体ですから、飾り物として置いてあった個体に比べ、ずっと安心して乗れる個体です。
改良点は多岐にわたる為、書き切れませんので、本気の方は実物をご覧になってオーナーより直接説明を受けることをお勧めいたします。