MG-C Special MG-D base　1932’

MG-CそれはMGがレースに勝つためだけに生み出したレーシングマシン。1931年から1932年までの間に注文生産された数は44台。現存する数は全世界で８台のみと言われています。今回ご紹介する個体は、共通するシャーシを持つ1932年式MG-Dをベースにし、イギリスで組み上げた逸品です。日本のコレクターにより輸入されてからしばらくの間、人目に触れることもなく保管されてきましたが、この度、凄腕の某有名店メカニックにより息を吹き返した。

where are they now
この個体は英国よりウォンテッドされている。それほどこのMG-C Specialの完成度は高く希少であることがわかる。ベースとなるMG-Dも生産台数が250台という希少車故に世界から目をつけられていることも頷ける。

このボートテイルフォルムが魅力的です。ガレージからの眠りを覚ます為に数百万の費用を投入し、エンジンスペックも英国からハイカム等々を輸入し、日常でもクラシックレースでも参戦できる状態に仕上げられています。日本にはクラシックカーラリーのイベントが幾つも開催されます。こうしたイベントに参加すると人生変わります。スーパーチャージャーを装着する方法もありますが、この個体のエンジンはハイカムをかましている為、このままでも十分いい走りを楽しめます。
むしろ、これ以上にすると少し怖いかも・・です。

これだけ仕上げられた個体を見つけることは困難です。縁がありましたらGOしてください。
アルミボディーの塗装は当時と同じアクリル塗装で仕上げられています。故にアクリル塗装の特徴であるクラックが見受けられます。これも返って雰囲気が出ていて良いです。

計器類は希少な物が並びます。
これだけの物を揃えるだけでも大変なことです。機能的には信頼のおける計器を装備してありますので、ご安心ください。
中央の回転系と睨めっこしながら走らせるのが楽しい。
その他、内装、シートに及ぶまで非常に良いコンディションです。一度ご覧いただければ納得できるはずです。

MG-Dのエンジンは比較的大人しいエンジン故にそのままだとスポーツ走行に向いていない。そこで英国からパワーアップするためのパーツを輸入し換装した。
凄腕のエンジニアにより丁寧に組み付けられ、何度も何度も走行調整を繰り返しながら仕立てられたエンジンは、実に良く回るエンジンへと変身を遂げた。