今回ご紹介する車は、平凡パンチの企画で誕生したパンチバギーです。当時の記事を拝見するとフッと湧いた企画で始まったようですが、今からすると当時若かった一流どころが本気で取り組んで生まれた経緯がありました。
タマチ工業の鋼管スペースフレーム製シャーシ、工業デザイナーによるデザインのFRPボディー、スズキ自動車のLC10型SSの2ストローク空冷直列3気筒(フロンテSSエンジン)を使用し完成させた夢のバギーです。
なんと市販さえされなかったこの車両には、プラモデルまで存在するのですから、その人気は凄かった事がわかります。
現オーナーは、当時の記事や関係ある記事や写真を大切にスクラップされております。
世界で一台のパンチバギーですが、軽量ボディーにフロンテSSの360ccエンジンを載せた本格的バギーとして誕生したパンチバギーは、周り回って奇跡的に個人の元へとやって来た訳ですが、前オーナーによるレストアが施された後、現オーナーがエンジン等をさらに復活させて元気よく走らせる事が出来る個体になりました。
現在、特殊ナンバーを取り、近隣へは出掛けられるように登録されております。
アクセルを全開にするとウィリーするほどのパワーの持ち主です。
出来た当時の記事では、悪路でのレースに出場したり、高速道路を走ったり、スズキのテストコースで試走したりする写真が掲載されております。
SUZUKI フロンテから流用された計器類。シートはワンオフで製作されております。制作に携わったメンバーは、今や伝説となったスペシャリスト揃いです。
青春の思い出に飾っておくのも良いですが、イベントへと出かかると人だかりは間違いありませんね。
フロンテ360SS用の空冷2ストローク3気筒エンジン
非常に希少なハイスペックエンジンを搭載し、36psを発生します。
スタートダッシュは、ちょっと驚く速さです。