今回ご紹介するのは、トヨタが誇る名車「ランドクルーザーBJ40」。その堅牢なフレームと無骨なフォルムはそのままに、心臓部にはシボレー・カマロの GM LS1 V8エンジン(5.7L) が搭載されています。

排気量5,665cc、V型8気筒OHV。最高出力 約350馬力/最大トルク 約48kgm(カタログ値) を誇るモンスターエンジンです。アイドリングでは重低音を響かせ、アクセルを踏み込むと鋼鉄のボディ全体がうねるように反応。クラシックの外観からは想像もできないほどの加速とトルクを感じさせます。

「時代を超えて走り続ける車を作りたい」という想いを込め、エンジン載せ替えから補機類、足回りまで丁寧に手を加えられています。単なるカスタムではなく、旧車の哲学を現代に繋ぐレストモッドと呼ぶにふさわしい仕上がりです。




クラシカルなメタルダッシュとスチールドアの無骨さをそのままに、現代のドライビングスタイルに合わせた快適性重視のコクピットに仕上げられています。
シートはRECARO製セミバケットシートを装着。ホールド性と快適性を両立し、V8エンジンのトルクを受け止めながらも長距離ドライブにも対応。4点式シートベルトが装備され、クラシックSUVでありながらスポーツドライビングの世界観を感じさせます。
オリジナルのメーターパネルやスイッチ群は当時の意匠をそのまま維持し、鉄の響きを残すドアとシンプルな計器類が、走るための道具としてのBJ40本来の魅力を語りかけてくれます。
無骨でありながらも、どこか品のある空間。それは、前オーナーがこの車を「飾るためではなく、走らせるため」に造り込んだ証です。





ステアリングは当時の純正形状を維持しつつ、視認性に優れた大型タコメーターを追加装備。さらに、電動ファンコントローラーなど現代的な装備も組み込まれ、クラシックなルックスの中に確かなアップデートが施されています。
ペダルやシフトノブ周辺には余計な装飾を加えず、マニュアルトランスミッション特有の“ダイレクト感”をそのまま味わえる仕様。
まさに、運転そのものを楽しむための空間です。
また、レカロシートと4点式ベルトがもたらすホールド感は、大排気量V8エンジンを搭載したこの車のポテンシャルを安全かつ快適に引き出してくれます。





後部は無骨で実用性を重視したBJ40らしいシンプルなラゲッジスペース。丁寧に塗装されたフロアは、ボディ同色のワインレッドで統一され、クラシックでありながらも美しい仕上がりとなっています。
サイドには純正折りたたみ式シートを残しつつ、フロント側にはレカロシート+4点式シートベルトが装着され、クラシックとモダンが見事に融合した室内構成です。





ボンネットを開けた瞬間に目を奪われるのは、ランドクルーザーのクラシカルな佇まいに収まりきらないV8エンジンの存在感。
搭載されるのは、GM LS系 5.7L V8(LS1)ユニット。カマロやコルベットにも搭載されたこの心臓は、最大出力約350psを誇り、アイドリングから図太いトルクを湧き上がらせる。
さらに、ダヴィス・クレイグ製電動ファンコントローラによって冷却を電子制御。最新技術で制御されたエンジンは、古き良きBJの鉄ボディと融合し、クラシックの皮をかぶった“現代のモンスター”として蘇っている。
そして、足元から響くのはアメ車V8サウンドの爆音。
しかし驚くべきことに、この仕様のまま車検に適合しているという。そのサウンドは荒々しさの中に整ったリズムを持ち、踏み込むほどにドライバーの本能を刺激する。